ご近所付き合い 世間話
仕事しているときは、朝早く出て、遅い夕方帰ってきて、マンションで人と会わなかった。
土日もあいさつ程度。
時間にゆとりがなかったし、何より心にゆとりがなかった。
そのメンタリティは仕事をしなくなっても続いていた。
犬と散歩に行くとき、立ち話していた人々が、帰ってもまだ話している!
ウホっ!!
ところが、ふと気づくとマンションの方と最近よく話すのである。
もともとおしゃべりではないので、せいぜい5分ぐらいだが。
先日、小雨で犬を連れて自転車置き場から堤防の写真を撮っていた。
「その枝、雨に濡れるときれいですよね。」
振り返ると、よく堤防を散歩しておられて、顔見知りだが、ゆっくりは話したことのない方。
その枝が昆虫標本に使われる話(息子さんが昆虫が好きだとか)、野鳥観察の話、植物の話と広がった。
話しながら、息子さんとその方は性質が似ていて、その方自自身が、観察したり、分類したり、名前を覚えたりすることが好きなんだと思った。
そして、その方から、セリとオニセリの違いを教えてもらった。
セリは水のあるところに生息する。食べることができる。
オニセリはセリより乾いたところに生息。垂直に伸びる。食べられない。
これはオニセリです。
世間話の中で、その人について発見することもあれば、思わぬ情報を得たりもする。
本を始めとする書き物から得る情報ももちろん大事だが、人から得る情報も質が高いことがある。
会話でやり取りしている中で、情報の質が深まる。口伝的な・・・
もちろん、ウワサやガセ情報を選別することは必要。
さらに、ニューヨークではないが、話すことで「敵ではありませんよ」と、お互い確認できるというメリットもある。
齢60前になって、こんな世間知を知ることとなったのでした。
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