犬が把握する世界 私が把握する世界
うちの犬は相変わらず散歩しない。
マンションの周りせいぜい100メートル以内。
車で出かけても、以前好きだった公園も車から降りようとしない。
唯一、一ッ葉海岸のかなり北の入り口から入るコースでは1時間ぐらい歩く。
家から出たがらないのではない。
外にはいそいそと出る。
で、マンションの周囲を嗅ぎまわって、終わり。
7階の家では、遠く下のよその犬の気配で吠える。これも特定の犬に対してのみ。
そして、マンションの1階や外では、マンションの住人はスルーするが、宅急便の人や出入りする業者さんは、マンションの人と明確に違うと認識し、吠えたてる。ゴメンナサイ!!
私が想像するに、犬に何かものすごく嫌なものがある。それは怖くて近付きたくない。
敏感な鼻と耳でその嫌なものを認識している。
自分のテリトリーは危険が及ばないよう常にチェックする必要がある。
だから、マンション周辺の匂い嗅ぎは頻繁にしなければならない。
こうして、自分の世界を安全に守っている。
これが、うちの犬が把握する世界だ。
番犬の鏡!しかし、うちでは番犬である必要はないのですよ。
「あなたの世界の把握は違うよ!」と説明したくても、犬には理解してもらえない。
ふと、立ち止まって考える。
私が把握する世界の認識が正しいのだろうか・・・
少なくとも、宅急便の人が悪い人ではないことは確かなこと。
でも、それ以外の危険は本当にないのだろうか?とか変な疑問を持ってしまう。
世界の把握の違いは、人間同士でも言えることである。
私とあなたの世界の認識は違う。
住んでいる国や世代で共通のこともあるかもしれないが、個人それぞれの感覚、思考、知りえる情報の中身、これまで生きてきた歴史、環境で、世界の把握は、人によって違う。
その世界は身近な世界もそうなんだが、遠くパレスチナやチベットにも及ぶ。さかのぼって、従軍慰安婦とは何だったのかにも及ぶ。宇宙の構造にも及ぶ。
私とあなたの世界の認識の違いを常に意識することが重要だ。
そこを意識していないと、身近には気持ちの行き違いのようなトラブルが起きたり、一般的には議論が成り立たないことがある。また、逆のようだけど、自分と違うことをする人を許容できることもある。
でも、身近な世界で私とあなたの違いを意識しすぎると、なかなか人に踏み込めない。ちょっと壁ができてしまう。どちらかというと私その傾向が強い。
心からアドバイスをするとか、共感するのが苦手。
世界の範囲を大きく考えるにつれ、もっと知りたい!という気持ちが強くなる。本当の世界など把握しようがないのだが、少しでも真実に近い世界を把握して、少しでもいい判断をして、いい行動をして、生きていきたいと思う。
この欲望は大きいが、限られた時間、限られた能力。
最近、「うーん・・・」と思考停止することが多い。きょうもそう。
犬という全く違う思考の存在といつも一緒にいると、それだけで、私の思考も鍛えられているような気がする。
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