もっともらしくない!!

早期退職したアラ還。毎日が発見!周りのものを大切に愛をもって暮らしていく中で気づいたことや考えたことを書いています。

犬が主役級の探偵小説

今週のお題「読書感想文」

感想文というより紹介になりそうですが・・・

<スペンサー・クイン「助手席のチェット」>

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保護犬で警察犬になるための最終試験に落ちたチェットを相棒にする生きるのがへたな主人公バーニー・リトルが事件を解決していく物語です。チェットの視点で書いてあります。チェットは人生(犬生)前向き、バーニーが大好きで、バーニーのためならなんでもしようとしているのですが、彼は自分なりに考えて行動するところがあって、失敗もあり、それが事件の解決に近づいたりするのですが・・・

とにかくチェットがかわいい。チェットの心のつぶやきがもう萌え萌えなのです。

こんな犬と一緒にいたいと思わせる探偵小説です。日本語であと2冊出版されています。どれもチェットの魅力いっぱい。

<ロバート・クレイス「約束」>

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ここで登場する犬のマギーは警察犬です。アメリカ軍の爆発物探知犬でアフガニスタンで任務していたのですが、その任務中にハンドラー(相棒)を銃撃で失い、自らも負傷してアメリカに戻っています。そこで、同じく任務中に相棒を銃殺され、自らも重傷を負い、トラウマを持っている警察官スコットがマギーを相棒にし、マギーがスコットの信頼に答えて体を張って活躍する「容疑者」という前編の続編です。

マギーはとにかくハンドラーの命令に従い、ハンドラーを守るまじめな犬です。

こちらの小説は、この2人にかかわる3人の登場人物も魅力的です。探偵のエルビス・コール、相棒のジョー・パイク、その友人のジョン・ストーン。

「約束」を読んで、エルビス・コールが主人公の探偵小説が出版されていることがわかりました。日本語ではほとんどないので、英語版でコンプリート。弱いものにやさしい、悪いものには厳しいハードボイルドもので、こころが温かくなります。(「約束」「容疑者」は日本語であります。)

英文けっこう簡単で、原文のほうが直接伝わってきます。いまや英文の小説も電子版で一瞬で入手できるのが便利です。チェットシリーズも日本語で3冊しか出ていないので、英語のを数冊入手しましたが、この英語は私には難しかった。

 

アメリカの探偵小説には詳しくありませんが、この2シリーズで、アメリカにおける従軍についてちょっと考えさせられました。

「助手席のチェット」の人間主人公バーニーは陸軍士官学校卒のいわゆるエリートでしたが、けがで一般人にもどって、能力はあるのだけれど不器用に生きていて、食べるためにほとんど浮気調査をしている設定。イラクでの友人の死も引きづっている。

「約束」のマギーも従軍のトラウマがあり、登場する3人の探偵グループ3人とも軍出身です。エルビスとジョーはベトナム経験、ジョンは元陸軍のエリートで今も本業は軍事コンサルタント

皆戦争のむごさを引きづりながらハードボイルドに生きている設定です。

わたしのあまり知らなかったアメリカに触れました。

 支離滅裂になりましたが、犬可愛さから読み始めたこれらの本ですが、偶然わたしの知らなかった世界に連れて行ってくれました。