もっともらしくない!!

早期退職したアラ還。毎日が発見!周りのものを大切に愛をもって暮らしていく中で気づいたことや考えたことを書いています。

「真夏の夜の夢」「禿山の一夜」2曲の共通点は何か?

所属するアマオケは、年2回、定期演奏会とファミリーコンサートをしているが、コロナのため、2連続でファミリーコンサートとなる。

演奏する曲名が発表になって楽譜が渡された。

 

真夏の夜の夢メンデルスゾーン

禿山の一夜(ムソルグスキー

魔女の宅急便交響組曲久石譲

である。

 

3つの共通イメージとしては、「人間じゃない人・物が起こす怪しい出来事」と取らえていた。

ちょっと調べた。

 

真夏の夜の夢は、もちろんシェークスピアの「真夏の夜の夢」が原作で、原題は「A Midsummer Night」。

Wikipediaによると、

英語の midsummer は、「盛夏」または「夏至」(6月21日頃)を意味し、Midsummer Night は聖ヨハネ祭(Midsummer Day)が祝われる6月24日の前夜を指す。ヨーロッパでは、キリスト教以前の冬至の祭りがクリスマスに吸収されたように、夏至の祭りも聖ヨハネ祭に移行した。この前夜(ワルプルギスの夜)には、妖精や魔女が地上に現れる、男女が森に入って恋を語るのが黙認される、無礼講の乱痴気騒ぎをする等、様々な俗信や風習があった。劇の表題と内容はこれに一致する。

 

禿山の一夜は・・・

これも、Wikipediaより

「聖ヨハネ祭の前夜に不思議な出来事が起こる」というヨーロッパの言い伝えの一種、「聖ヨハネ祭前夜、禿山に地霊チェルノボーグが現れ手下の魔物や幽霊、精霊達と大騒ぎするが、夜明けとともに消え去っていく」とのロシアの民話を元に作られている。

 

つまり、どりらの曲もヨハネ祭の夜の出来事なのだ。

キリスト教が入ってくる前のヨーロッパの夏至という年の重要なイベントの前の祭りが、聖ヨハネ祭というキリスト教の行事となって残っている。

妖精やら魔術やらキリスト教的ではない民間の風習の祭りであり、異教的な感情を発散する日であると思っている。

 

学生のころサブゼミで西洋中世史のゼミを取った。

歴史を見るとき、事件だけを追うのではなく、そこにいた多くの人々が何を感じ、事件にどうかかわっていったのか、あるいは、事件そのものが人々の感情なり価値観で動いたのであろうという観点の歴史学に興味を持っていた。いわゆる民衆史です。

その西洋中世史のゼミは、ヨーロッパにキリスト教が浸透して行く過程で、それまで人々の持っていた土俗的感情や価値観がキリスト教的なものに変わっていく、そこで起きた様々な事象、ゆがみについて考えるものだった。

 

キリスト教世界では、すべての事象がすべてキリスト教的解釈で説明がなされる。空間や時間といった人間の基本的概念も然り。世界は均等で、時間は最後の審判に向かって直線的に進む。

しかし、人々の感覚の中にはそれと相いれない古くからの風習や価値観ものがくすぶり続けている。

そのなかで、忌み嫌われ、恐れられる人々がでてくる。それがいわゆるヨーロッパの被差別者であった。

魔女狩り、異端者狩りも、人々から畏怖の念を持たれる者の弾圧とも考えられる。

土地も同様で、森や山、川など古来からの力があふれていて、キリスト教的理解では落ち着かないのである。

 

詳しくはこちらの本をご覧ください。

 

 

日本では、人々は、八百万の神を信じ仏教も信仰し、そこをきちんと整理する必要はほとんどなかったと思う。

キリスト教一向宗が一部の時期弾圧されたが、一般的な人々の価値観を強制するものではなかったと思う。

廃仏毀釈にしても、人々の心の中の価値観を変えるものではなかったのではないか。

ということで、日本では人の心の中でいろいろな宗教的・哲学的価値観が併存しており、それで何ら支障はない。

とすると、ヨーロッパのキリスト教と土俗的な信仰や感情の関係は、わたしにとって、想像はするが、理解するものではない。

 

で、ヨーロッパのお祭りとか行事の一部とかが、キリスト教以前の土俗的なメンタリティを表現するものであろうと、この手のヨーロッパの行事に興味しんしんだったのである。

 

そこに、今回の「真夏の世の夢」と「禿山の一夜」。

わたしは、技術はさておき、ヨーロッパのキリスト教以前の、呪術的な、おどろおどろしい、「真夏の夜の夢」の場合はちょっと軽薄な部分もあって、その雰囲気を出そうと、練習が楽しくてたまらないのです。

 

ワンコに対しても、突然「禿山の一夜」のメロディーを歌い、「怖いよ、怖いよ」と訳の分からん声かけをしているのである。

 

まあ、「魔女の宅急便」も魔法つながりなのでしょうが、実はわたしはこの曲をほかの2曲ほど楽しめていない・・・

 

以上のわたしの興味を熱く夫に話したところ、「言っていることはわかった。しかし、そういうことは、きちんと解説がないとオーケストラの人はわからないんじゃない?」

 

確かに、この3曲のコンセプトの説明があるべきだ。

新参者としては、どなたか先輩にこっそり伝えてみよう。

そして、みんなで、おどろおどろしい演奏会プログラムにしなくては!!

?おどろおどろしいだけではないのですが、適当な言葉が思いつきません。

表現する適切なワードも考えてみたいと思います。

 

 

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