もっともらしくない!!

早期退職したアラ還。毎日が発見!周りのものを大切に愛をもって暮らしていく中で気づいたことや考えたことを書いています。

パンチェン・ラマ11世(ゲンドゥン・チューキ・ニマ)を知っていますか?

これから書くことが、どのくらい一般的に知られているかわからないので説明っぽく書きます。既にご存じの方はご容赦ください。

 

パンチェン・ラマは、チベット仏教においてダライ・ラマに次ぐほど高位の僧侶です。

ダライ・ラマと同じく転生し、転生した者が後継者となります。

パンチェン・ラマ10世のとき、チベット動乱が起きました。

ダライ・ラマ14世は中国を脱出し、ダラムラサでチベット亡命政府を樹立し、チベット難民の安定した生活に尽力するとともに、中国内におけるチベット民族の高度な自治権を得るため活動しています。

パンチェン・ラマ10世チベットに留まり、チベット民族やチベット仏教の振興のため活動を続け、14年間投獄生活を送りました。

そのパンチェン・ラマ10世は1989年に急死。

その後、ダライ・ラマ14世チベット亡命政府パンチェン・ラマ10世の転生者をチベットに留まる高僧の力を借りて探し、1995年5月14日、ダライ・ラマ14世チベットの僧からの報告にもとづき、ゲンドゥン・チューキ・ニマという6歳の男児パンチェン・ラマの転生者として認定、公式発表しました。

中国はこれを認めず、ゲンドゥン・チューキ・ニマは3日後の5月17日に両親とともに消息を絶ちました。

この写真は唯一存在するゲンドゥン・チューキ・ニマの写真です。

 

その後中国政府は独自に転生者を探し、別の子どもをパンチェン・ラマ11世と認定しました。

中国側はゲンドゥン・チューキ・ニマを危険が及ばないよう保護し、その後は彼は大学を卒業し、一般市民として暮らしていると主張していますが、実際には存在が確認されていません。

政治と宗教の争いに巻き込まれて、たった6歳で消えてしまったのです。

 

パンチェン・ラマ問題は、今後のチベット民族の心の支えであるダライ・ラマにも大きな関係があります。

ダライ・ラマの転生者の認定において、ダライ・ラマと並ぶチベット仏教の高僧であるパンチェン・ラマが大きな役割を果たしているのですが、現在11世を名乗る者が中国の傀儡である現状では、次のダライ・ラマの認定がこれまでの歴史的なやり方ではできなくなっているのです。

ダライ・ラマ14世は、チベット亡命政府のおいて政教分離を行い、政治をダライ・ラマという地位から離しましたが、後継者選定にあたっても、選挙や指名という従来とは違う方法を検討しているようです。へたに転生で後継者を決めようとすると、再び中国が介入する恐れがあります。

 

政治や権力といった生臭いことだけではなく、政治に巻き込まれて消えてしまった少年の人生や幸せを考えると、いたたまれないです。

せめて中国のどこかで生きて幸せに暮らしていてほしいです。

同時に転生者であったニマ少年がチベット仏教の指導者となっていたら、現在どうなっていただろうかとも思います。

ダライ・ラマもそうですが、チベット仏教の高僧になることは、人間の生き方としてはかなり厳しいことであったでしょうが。

 

今はウクライナに世界の関心が向いていますが、他にも世界中に紛争や飢餓などがあり、多くの人間の生命と権利、それに伴う人生や幸せが奪われています。

いたましいことです。こういうことはなくしたい!!

ただ・・・そういうことがない世界であって欲しいと強く願う一方で、こういう状態は人間社会では絶対なくならないことで、ただ耐えるしかないものかもしれないとも思う、分裂した自分がいることも事実です。

その中で、世界中のあらゆる人々の充実した人生を願い、自分が精いっぱい生きていくことが、とりあえず今の私にできることです。

 

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