わたしのパニック障害 軽度 橋恐怖症 改善の兆し
5年ぐらい前に、車を運転していて突然橋を渡るのがつらくなりました。
<発端>
宮崎の東九州自動車道(高速)は、地面から何十メートルも高い高架の部分が多いのです。仕事で同僚と高千穂に行くことが数回あり、その同僚が「高架が怖いから自分は高速は運転できない。」というのです。
それで、私が運転して、その同僚と何度も東九州自動車道を通りました。
プライベートでも数えきれないほど自分で運転していました。
延岡で高速を降りて、高千穂までは深い谷の上を橋が渡っていて、たくさんの橋を渡らなければいけません。
その道のりのある日、延岡から高千穂に向かう途中で、突然恐怖に襲われ、手が震えて、冷や汗が出て、心臓がどきどきして、車を運転できなくなりました。
幸い高速ではなかったので、一緒の同僚が運転を変わってくれて、帰りはその人の運転で一般道で宮崎に帰りました。
それ以来、橋・高架の道を自分で運転することが困難になりました。
<20年前にもパニック障害的なものがあった。>
この話は、後で書くきょうの感覚につながります。
20年ぐらい前、飛行機が落ちるのが怖いことがありました。
子どもが幼児で、かつ時間外勤務がものすごく多く、疲れていて、精神的にもきつい時期でした。
イメージは重力に負けて落ちてしまう感じです。
ピークは仕事で青森に行ったときです。
まず、青森空港に着陸する前、落ちる落ちると思いながら着陸しました。
翌日のオフの時間に、青函連絡船の展示されている港の橋を徒歩で渡りました。そもそも徒歩で橋を渡るのは大好き。若いころは隅田川の橋とかいろんな橋をむやみに歩いて渡っていました。
ところが、青函連絡船の側の橋はアーチ状になっていて坂で、晴れで靴でアスファルト歩いていては、滑るはずもないのに、坂を上っている途中で、滑り落ちる恐怖でしゃがみ込み、這うようにして橋を降りました。
翌日は、絶対飛行機が落ちると思い、予定を急遽変更して、朝一番の飛行機で青森空港を発ちました。(このへんは書くと、なぜ朝一番だったらよかったのか疑問ですが、その時はそれしかないと思いました。)
スキーも怖い。制御できず落ちていく。
このときは、実生活では支障が出ないうちに重力の恐怖はなくなったのです。
<診断と治療>
田舎で車で橋を渡れないと、行くところが制限され日常生活に不便です。
精神科を受診したら一種の「パニック障害」と言われました。はじめに行った精神科は単に車に乗る前に飲むようにと安定剤をもらいましたが、それは納得いきませんでした。
2件目の精神科では、発端となった恐怖はたまたま体調が悪い時で、その恐怖心を克服すればよい。恐怖の対象が橋以外には広がっていないので、橋を渡る自信を少しずつつけましょう。併せて漢方系の軽い安定剤を処方されました。
<橋を渡る自信のつけ方>
近辺の橋の名前とそこの恐怖の度合いを数値化して表にして、恐怖が軽度のものを渡れたら〇を付けていく。少し〇が増えたら、恐怖の程度が少し高いものに挑戦する。
それをゆっくり、服薬を続けながらやってみましょう。
<実践>
そのころは仕事をしていたので、土日しか橋を渡ることができず、おまけにそもそも橋を渡ろうという気持ちにもなりにくく、進歩は遅かった。橋を渡れても、かなりの緊張感はあり、車が速度50キロぐらいで流れていても、わたしは40キロぐらいしか出せないという焦りもある。
橋を渡る練習は怖くてあまり進みませんでした。
そのうち、クリニックに行くのも億劫になり、ほとんど橋を渡らずに、というか橋を渡る必要のない近場しか行動範囲にしていませんでした。
といって、うちの側に橘橋という橋があって、毎日車で渡っているのですが、ここは全くパニックを起こしません。
要は慣れの問題だとは思っていました。
宮崎空港に行く途中に少し高架の部分があり、そこは心理的にかなり嫌なのですが、減速してなんとか行けていました。
恐怖のイメージとしては、自分が運転を誤って橋や高架部分から転落することです。
冷静に考えれば、運転で誤ってハンドルを切ったことなど一度もないのです。
そして、のろのろのスピードであれば自分が制御できる感覚が強いので、恐怖は感じません。
最近、橋を渡っていろんなところに行きたい気持ちが少し強くなり、先週はイヌのドライブの時に日頃使わない2つの橋に挑戦しました。
緊張はしましたが、前後の流れにのって無事渡ることができました。
<きょうの出来事>
きょうは、ワンコと青島に行くことにしました。青島は空港の先です。つまり恐怖を感じる高架部分を通らなければいけません。
行く前に軽い決意が必要です。
運転を始めてしばらくして、車のタイヤが摩擦力で道路のアスファルトに絡んでいるイメージがわきました。その摩擦力で安定して道を進んでいる感じです。車の動力系が力をかけてタイヤの粘りをはがしている。少々のことではどっかに転げては行かないと感じました。
日頃感じない感覚ですが、「これかもしれない」とそのイメージを持って、高架の部分に来ましたが、恐怖を感じなかった。青島に行くまでに、数カ所緊張するところがあるのですが、きょうは全然嫌な感じがしなかった。帰りも同様でした。
<考察>
私の場合、パニックを起こすのもイメージ、パニックを克服するのもイメージのようです。
道路にねばりつくタイヤのイメージ、簡単には道路の白線を越えることはない、そして橋から落ちることはないと、本能的・反射的な部分が納得した気がするのです。
きょうのイメージで、先週渡った橋を近いうちにまた通ってみたいと思います。
このイメージを保って橋を渡る経験値が上がると、一般的な橋恐怖が和らぐのではないかと期待しています。
わたしのパニック障害が克服されるかどうかまだわかりませんが、何かの参考になればと思って書きました。
その後についてまたご報告します。
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