藤田真央を聴く。子どものピアノレッスンと音楽するということ
再放送だったらしいけど、NHKで藤田真央のモーツァルトソナタをやっていたので、録画して聴いた。
藤田真央って名前と顔は知っていたけど、聞いたことがなかった。
初藤田真央。
おおお!
すごい!ふんわりしているのに、キレがある!
そもそも、ピアノはあまり聞いたことがないので、こんな音初めて聴いた!!
ピアニストって・・・
力強く和音を鳴らしまくる とか
なでるように・・・指が鍵盤をなめるように・・・小さい音を鳴らす とか
キレのある短い音をころころと弾く とか
一般的にそんなイメージ。よく知らないから特にそういう一般的なイメージが強い。
最近、そんなありふれた音の表現ではない人も少々知ってきたところだ。
藤田真央はわたしにとっては聞いたことのない新しい音と表現だった。
この録画のヴェルピエ音楽祭ではモーツァルトのソナタ全曲を弾いたとのことであるが、びっくりしたのが、ピアノソナタハ長調K.545
この曲は、ソナチネアルバムに収録されている。
子どもの時、ピアノを習った人は弾いている。わたしも弾いたことはある。
全く違う曲に聞こえた。
私が小さい頃は誰もがピアノを習うブームで、小学校を卒業するまで習った。全然好きでもなく、うまくもならなかった。
わたし、ピアノを習っていたが、音楽というものをわかっていなかった。
ピアノをうまく弾くということは、早く指を動かして、きれいな粒の音で、複雑な楽譜を弾くことだと思っていた。
ピアノは音楽を表現する道具の一つであることもわかっていなかった。
今は、
まず、音楽があって
音楽が楽譜になっているものがあって
それを表現するために、演奏の技術がある
という順番だと理解できる。
目的は音楽を奏でること。
うまい演奏というのは、音楽を伝えられる演奏であるということ。
音楽とは何かというと、語るのはさらに難しいが、音で何かを伝えられるものであるのは間違いない。
子どもの頃、そういう理解ができていなかったなあ・・・先生もだれもピアノを弾く目的を語ってくれなかったなあ・・・
成長して、たまたま、いろんなジャンルの音楽を聞くのが好きになって、チェロを始めて、原点は音楽がしたいということ。もう間違えない。
音色・スピード・強弱・流れなどを自分で表現していく。
私の場合、たまたま弦楽器の音はよく聞くのだが、ピアノはあまり聞かないし、特に音色をよく聞くことができていなかった。
前述のとおり、最近ちょっとわかってきた。
モーツァルトのピアノは内田光子の演奏をCDで聞いたことはあったけど、その時は私の耳が付いて行けず、さほどよいと思わなかった。音が小さめで転がるような演奏だった記憶はある。
今回の藤田真央の演奏の衝撃を踏まえて、藤田真央のほかの演奏も聞いてみたいし、内田光子やほかのピアニストのモーツァルトの演奏も聞きたくなった。
今の子どものピアノレッスンがどんなふうなのかわからないが、わたしのようなピアノとの向き合い方はだめだ。
簡単な曲でも表現する楽しさを知る。
そして、すばらしいピアノ演奏を聞いて、ピアノの音楽とはどんなものがあるのか知る。
そこからスタートすれば、音楽を楽しむ人が増えていくのではないか。
音楽を楽しめるということは、人生の楽しみ方が増えるということ。
少なくとも、今ピアノを習っている子どもに、藤田真央のモーツァルトのピアノソナタハ長調K.545を聞いてほしい。周りの大人は聞かせてあげてほしい。
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