宮古島の夜
今週のお題「怖い話」
幽霊とかお化けとかを怖がる想像力がなくて、怖いのは人。
変質者とか犯罪者とかが怖い。でもって、クリミナルマインドが好きで、「こんなシチュエーションで襲われるのよね」などと思考が巡る。
家もガラスを破って侵入する人が怖くて(こんなこと、今の日本で聞いたことがないのだが・・・)平屋に住んでいない。もう実家を出てから5階とか7階とかに住んでいる。
昨年の秋、シュノーケル目的で宮古島に行った。
夫がホテルのコテージを予約していた。初日かなり泳いで暗くなってホテルを目指した。ホテルまでレンタカーで台地上のサトウキビ畑のなかの道を進む。双方向に1車線あるかなり広い道だが、ほとんど車はいない。人もいない。明かりもない。
やっと、ホテルの明かりが見えた。道路から玄関まで数百メートル車で進む。
夫が、「シャイニングのホテルみたいじゃない?」と言った。恐怖の夜を暗示するかのように・・・・(怖そうでしょ?)実際は暗い中に大きな明るい四角い建物が出てきたのでそういう風に思ったらしい。
チェックインしてコテージに。フロントからコテージまでまた車で数百メートル。
いい感じの部屋だった。外にジャグジーもある。板の塀があって、一応プライバシーは守られている。
が、当然平屋。外部とはドアと窓があるだけ。セキュリティーからみると、敷地には誰でもはいれる感じ。侵入者が怖い私と同じメンタリティーを持つ夫と、軽い不安を感じながら寝ました。
ちょっと寝入ったころ、玄関をノックする音が!!時計をみたら、午前1時過ぎ。
そして歩き回る音。
夫も気が付き、恐怖モードが一瞬で高まった。
これからどうする。
窓は簡単にやぶれそう。
別のコテージの人が自分の部屋と間違えている?
フロントに連絡する?連絡先が携帯電話になっていて、来るのに時間がかかるかも。
警察に連絡?これもこんな人がいない場所では、来るのに時間がかかりそう。
まずは自衛するしかない。とりあえず玄関にバスタオルとか荷物のバッグとか侵入の障害になりそうなものをを静かに置いていく。あとは・・・窓から入ってきたら?相手を攻撃する武器は?見渡して目に留まったのが消火器。いざとなったら消火剤を噴霧し、なぐりかかろう。
人の気配は最初の音以降ない。
30分ぐらい静かに聞き耳を立てて、何もなさそうだったので、枕元に、消火器を置いてまた寝ました。
そして朝が来た。生きていた!!
外の様子を見たが、おかしなところはなかった。多分、想像どおり別のコテージの人が間違えたのだろうということで、この件はおしまいにした。この後2晩同じところに泊ったのですが、もう怖いことはなかった。
でも・・・怖かった!!こんなに怖いことは記憶にない!!
コテージに泊るのはもう無理かも。