うれしはずかし。はじめての【能】
楽しみにしていた、初めての能に行ってきました。
見とれてしましたした。
聞きほれてしまいました。
マイクを通さない生の音楽。笛や太鼓・鼓、そして謡が空間を切り裂いていきます。
緊張があるのに柔らかい体の動き。
舞台に入る人々のゆっくりと流れるような動き。
能面と衣装の美しさ。
舞囃子「養老」
裃での舞です。内にこもったエネルギーが静かに外に溢れる舞でした。
能「羽衣」
天人の舞が美しい。優雅。ためいき。
狂言「隠狸」
掛け合いが楽しい。2人がシンクロして歌い、踊る姿が美しい。狸のぬいぐるみがかわいい。
先日別の狂言を見ましたが、今回の狂言の方が見どころいっぱいの楽しい狂言でした。
半能「石橋」
長髪の獅子が2人踊りました。頭を揺らして髪を振り乱すしぐさ、両足で跳んで両膝で着地するアクロバティックな動きがすばらしかった。
初めて能を見て、強く感じたのは、日本の舞踊や演劇の連続性です。
神楽は地域柄(宮崎は神楽が盛んです。時に高千穂や椎葉、西米良など山間部。)見る機会があり、動きや音楽の流れは一応知っていました。
一時期、東京の歌舞伎座で歌舞伎もよく見ていたのです。
今回、能を見て、乱暴な言い方ですが、神楽と歌舞伎の間を埋める「能」という感想を持ちました。
もちろん、それぞれ独自の発達を遂げ、それぞれが現代に生きているのですが、この3者の共通性、時代や地域で形態を変えながらも共通する日本の舞踊や演劇の共通性を強く意識したのでした。
今のわたしに合っているのは能のようです。
ながらく見たくて、やっと今回見れたのですが、期待どおり、歌舞伎よりミニマム、そぎ落とした美がありました。
コロナが落ち着いたら、能楽堂という場所で能を見たいです。
そのほか感じたこと。
能の観客としての参加がよくわかりませんでした。
演者さんは、舞台にしずしずと入って、演技や演奏をし、終わったらお辞儀などもなく、また静かに舞台から去りました。
拍手をいつするのかが全くわかりませんでした。
謡が日本語として全く聞き取れなかった。
役者さんのセリフはどうにか聞き取れますが、謡の言葉が全く聞き取れません。ストーリーを語っているのでしょうから聞きたい。
イタリア語のオペラを字幕なして聞くのと同じです。
オペラはCDの歌詞カードで読んで知ってはいるので、全く意味わからない謡は厳しかった。修業が必要です。歌詞カードのようなものはあるのでしょう。リサーチします。
今回の会場のメディキット県民文化センターの演劇ホールは、想像以上の舞台がよくみえました。
チケットを取るのが遅くて、一番後ろから2番目の列だったのですが、舞台が近かった。
コンサートや演劇を同じ会場で何度も見ていますが(いつもはもっと前の席です。)、こんなに舞台が大きく感じたのは初めてでした。不思議!
ワタクシ、日頃野鳥観察に使っている8倍の双眼鏡を初めて劇場に持っていきました。能面や衣装の細かいところを見るのには役に立ちましたが、全体を見るのには必要ありませんでした。
以上、初めての能の感想でした。
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