宮崎から青森・岩手の旅 その6 花巻 宮沢賢治のチェロを見て賢治に思いを寄せる。
花巻といえば宮沢賢治の生まれたところ。
宮沢賢治のチェロ実物を見たかった。
宮沢賢治記念館に行った。
ホテルを出るとき、ホテルの方がこの施設は距離的には新花巻駅から歩いて行けるが、山の上にあり階段を上るのがきついのでタクシーで行った方がいいと言われた。
軟弱なウチの子に配慮して、タクシーで行く。
可愛くないところがカワイイ猫さんがお出迎え。
宮沢賢治のチェロでアリマス。
撮影禁止だったので、パンフレットから。
現在の鈴木バイオリン製造株式会社のチェロ。
木目はもやっとしていて、色は黄色みの強い暗いオレンジ色。おだやかな艶がある。
優しい感じです。
手入れされているのでしょうが、見かけはすごく良い状態です。
ヨーヨーマも弾いたことがあるらしい。
宮沢賢治が抱えていたチェロ。
モノは残り、イメージを伝える・・・
そういえば、ワタクシ、チェロという楽器やオーケストラの指揮者のダメ出しのようなものは、「セロ弾きのゴーシュ」で知ったような気がします。
隣に、妹のトシのバイオリンも展示してありました。
そのほかの展示物は、原稿のコピーとか文字ベースのものが多い。(文学の展示はやむを得ないですよね。)
宮沢賢治は私の中で複雑な評価・思いがあります。
あくまで一般的読者としての感想です。
ストーリーや登場人物・動物が魅力的でおもしろいと感じる。
一方で「この文がここにあるのはどうして?」という感じの理解しきれない部分がある。
宮沢賢治の全体的な行動や思想も、独自の世界観を持った天才だと思う一方、若くして亡くなった故か、思想として完成には遠く無理があったのではないか・・・
などと考えていたわけです。
あまりに悲しいお話も多い。「よだかの星」や「グスコーブドリの伝記」は胸が痛んで何度も読む気になれない。
と言いながら、「銀河鉄道の夜」は大好きです。読むたびにたいへん美しいものに触れて涙してしまいます。
「雨ニモマケズ」も大好きです。
私、知らなかったのですが、「雨ニモマケズ」は作品として公表したのではなく、死後、彼の手帳に書かれていたのが発見されたものなんだそうです。
自分の覚書だったわけです。
そうなんだ・・・
それを知ってなお一層「雨ニモマケズ」が素晴らしく感じました。
アアイフモノニ私もナリタイ・・・
(実はずっと真剣にそう思っているのです。)
また、展示してある原稿を見ると、ものすごい修正の跡が見られ、わたしが考えているより全然、1文1文に心を配って書かれていることがわかりました。
わたしが理解できない作品中の文について、時間をかけて読んでみなければいけないと思いました。
同じ山の中に、「宮沢賢治イーハトーブ館」という施設もあって、こちらは研究施設のようです。行ったときは、オノマトペについての研究の展示がありました。
そのほか今回わかったのが宮沢賢治は柳田国男に遠野の物語を語った佐々木喜善と晩年交流があったことです。日本の文化はこうして山の向こうと繋がっている・・・
この施設がある山は、新花巻駅からすぐの小さな山ですが、いい感じの山でした。
わたしの今回の旅はこれで終わりです。
子どもと東京駅で別れました。
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