文化の力 美輪明宏 ダニエル・バレンボイム
先日車でNHKラジオを聞いていたら、美輪明宏のこんなコメントがあった。記憶なので正確には再現できていないです。
人間は身体と精神で成り立っています。身体の健康のために人はビタミン剤や栄養補助食品を摂取しています。では精神の健康ために何かしているでしょうか?人はそれを重要視していません。しかし、身体とともに精神を健康にすることはとても重要なことです。精神を健康にするものは何でしょうか?それは文化です。
OH!
たいへん感銘を受けた。
美輪明宏は「イヨマンテの夜」の歌詞からも、いろいろな経験を積んで、そのなかで人間が生きるのに必要なことを、肌で感じてきた人だと思う。
きのうの日経電子版には「文化の力、生きるために必要 巨匠バレンボイム」があった。コロナ禍の克服を語り、コロナ禍で劇場やコンサートホールが閉鎖された状況への憂慮を交えて、
<前略>精神的な世界を無視してはならない。精神世界とは宗教的なものではなく文化のこと。<中略>生きる上で精神世界がいかに必要なものか、無視されてきた。
バレンボイムの芸術家としての評価は私には実感できる力がないのですが、バレンボイムは、エドワード・サイードとともに、イスラエルとパレスチナの人間としての理解と友好を目指して、イスラエルとアラブ諸国の若手オーケストラを創設していることで、私の中では高く評価していた人です。
音楽は国家や宗教を超えられるものである。非言語のものだから。
私もそうであると信じたいと、かねがね思っていました。
偶然にも、立て続けに、人間にとって必要なもの=文化 というものを耳と目にしたのでした。
この「文化」は、歴史・文明的なものも含めるのでしょうが、メインはアート(楽しむもの)だと考えています。
必要だよな・・・
そして、今コロナ禍にあって、世界中生命の危機や経済的困難のため、美輪明宏やバレンボイムが指摘するとおり、文化は後回しにされています。
人が「こんなに厳しい状況でコンサートどころじゃないよね」みたいな話をすると、正面切って「いやいやアートは必要です。」と言い切れない自分がいます。
気持ちはわかる・・・
しかし、厳しい状況だからこそ、なにもコンサートじゃなくても、アートの力が必要なのです。
ぼろぼろの心をちょっと豊かにしてくれるもの。
家族の愛といった直接的なものでなく(もちろん家族の愛は力になる)、少し自分を遠くから眺めることができる、だけど感情を動かすもの。
今だからこそ、文化(アート)の力を糧にしたいものです。
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