ベートーベン交響曲第5番「運命」 最近はマンションのドアをたたく。
クラシック好きでない人も、誰もがちょっとは聞いたことがあるベートーベン交響曲第5番「運命」。
昭和の時代にはお笑いなどの効果音によく使われていた。今の若い人たちも「運命」知ってるのかな?
とにかく、共通のイメージは・・・
どぅぁ どぅぁ どぅぁ(ためて ためて ためて)どぅぁーん
ためて ためて ためて もう一度!
どぅぁ どぅぁ どぅぁ どぅぁーん
人に「冒頭の4つの音は何を示すのか」と聞かれ、「このように運命は扉をたたく」とベートーヴェンが答えたとの説がある。
この扉は、西洋のお城の門のの厚い板でできた扉か、お城の玄関のやはり厚い板の扉をイメージしませんか?外は霧か激しい雨が打ち付けている暗い夜・・・
そして、あの
どぅぁ どぅぁ どぅぁ どぅぁーん
が、多くの人をクラシック嫌いにさせてるんじゃないかとも思うんです。
重い・・・暗い・・・
ところが、最近の演奏は違うらしいのである。
ワタクシ、次の演奏会で「運命」をすることになって、練習をしているのですが、みんなで弾いたところ、コンサートマスターから「そんな古い弾き方をしてはいけない。最近の演奏を聞いてみるように。」との指示があったのです。
実は「運命」をゆっくり聞いたことがない。
CDはカラヤンのベートーベン交響曲全集を持っていた。深く選ばず手軽に入手できたので。1977年の録音。
この曲は過去の名演奏がたくさんある。
ベートーベンといえば、古くはフルトベングラーの
あるいは、オットー・クレンペラーの
実はこれらをきちんと聞いたことはないが、たぶん古いお城の厚い木の扉をたたくと思うんだ。
それが、近年違う演奏スタイルが多いらしい。
いつから、どうして変わっていったのかネットで調べたが、まだよくわかっていない。
コンサートマスターが「最近の演奏」というので、調べて最も新しいCDを買ってみた。
驚 い た !
軽快。シンプル。スピーディーに移り変わる場面。
全然、おどろおどろしくない。
例の冒頭も
ん タタタタン ん タタタタン
てな感じに聞こえる。
指揮者のクルレンツィスが解説に
「運命が扉をたたく」といった安易な「哲学的」思想をくっつけようとするのは悲しくも滑稽なことに思える。
と書いているのだが、
仮に扉をたたいているとしても、
マンションか建売住宅の玄関のドア
って感じなのだ。
さらっ
かつ、疾走感があって、音楽の喜びに溢れている。
好きだなあ、この演奏。
聞いてよかった。この曲のイメージが全然変わった。
たぶん、多くの方が、オールドな
どぅぁ どぅぁ どぅぁ(ためて ためて ためて)どぅぁーん
の印象だと思うので、ぜひ、クルレンツィスの第5番を聞いてみてください。
ベートーベンに対する見方が変わります。
クラシックに対する見方も変わっていただけるといいな・・・
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